コンプレッションインナースーツを着用する人が増えています。学校や職場に着用していっても気付かれることはないというのも利用者増加の要因ですが、それ以上に着用することによるメリットが大きいという点が挙げられます。
疲労回復や疲労抑制効果などが実証されたことや、心拍数増加も抑制できる効果などが注目を集めます。詳細について見てみましょう。
着用するだけでオッケー
コンプレッションインナースーツの需要が急拡大しています。私も興味本位で購入してみましたが、その機能性の高さにはただただ驚かされるばかりです。コンプレッションインナースーツがここまでの支持を集めるようになったのは、一にも二にもその効果が期待できるからではないでしょうか。
派手なパフォーマンスや大袈裟な謳い文句だけでは、消費者の心をつかむことは難しいと言わざるを得ません。そもそも、コンプレッションウェアが生まれたのは、スポーツの世界からです。アスリートのパフォーマンスをより一層高めるためとして、開発されました。
コンプレッションウェアとは端的にいえば、着用する人の筋肉に一定の負荷を与えることで、身体にさまざまな変化を生じさせようというものです。着用するだけで効果が得られることになれば、それほど楽なものはないといえるのではないでしょうか。
コンプレッションウェアを着用することで得られる具体的なメリットとしては、運動機能が向上することや筋肉や関節への負担を軽減すること、ケガを予防することなどが挙げられます。「本当に着用するだけで効果があるの？」と言いたくなる人もいるかもしれませんが、その効果についてもある程度確認されています。
そのため、ここまで大々的に取り扱われるようになってきました。
軽減が期待できる！建設現場や工事現場での労働
コンプレッションインナースーツの売れ行きが好調なのは、利用者にとっての使いやすさを考慮している点があるといえるでしょう。インナーとして着用することから、あからさまに着用していることが周囲に気づかれることはありません。
そのため、学校や会社に着用していくことも十分に可能です。コンプレッションインナースーツにも夏用と冬用とがあり、夏用のものは、除菌や消臭機能がついていることから、汗やムレなどを気にする必要がないということも挙げられます。
また、冬用では保温性を意識した製品が多く、利用者のことを第一に考えた製品開発に余念がありません。コンプレッションインナースーツを着用するメリットや効果として挙げられるものの中でも、とりわけ、疲労回復や疲労軽減効果に対する期待感が大きくクローズアップされています。
確かに、建設現場や工事現場で勤務している作業員は、できる限りに疲労回復や疲労軽減をすることに努めます。重たいモノを持ったり、長時間同じ姿勢をしなければならない建設現場や工事現場では、いかにして疲労を取り去ることが重要なことはいうまでもありません。
むろん、疲労を完全に取り除くことが無理であっても、疲労の蓄積が軽減されることで、翌日以降に疲れを持ちこさないという効果が期待できます。
疲労負担軽減は実証済み
コンプレッションインナースーツの利用者増加に拍車をかけているのは、実証実験により明確な効果が証明されているからです。コンプレッションインナースーツの着用時とそうでない場合とを比較することで、その効果を確かめることができます。
そのような実験を積み重ねた結果として、コンプレッションインナースーツの効果が証明されました。具体的には、コンプレッションインナースーツを着用することで、心拍数の上昇が抑制できます。そのことはつまり、身体にかかる負担を軽減できることです。
重たいモノを持ち上げたりする機会が多い建設現場や工事現場での作業者の負担の軽減につながります。ただでさえ、人手不足などの事態に直面している建設業界などにとっては朗報といえるのではないでしょうか。コンプレッションインナースーツが登場したことで、さまざまな業界にプラスの効果がもたらされています。
着用するだけで効果が得られるということから、事業所単位でコンプレッションインナースーツを推奨するような動きも見られます。むろん、現場の仕事が上手くまわることになれば、経営者やマネージャーにとっては嬉しい限りといえるでしょう。
コンプレッションインナースーツを着ることで、完全に疲労を回避することは難しいとしても、軽減できれば、休みがちな従業員が休まなくなるなどの効果が期待できます。
変化を遂げる作業服
コンプレッションインナースーツに対する期待感が大きく増すことで、その販売を手掛けるメーカー各社の競争も従前以上に激しさを増しています。コンプレッションインナースーツを手掛けるメーカーは、スポーツ用品メーカーはもとより、下着メーカーや作業服メーカーにまで及びます。
特筆すべきは、どちらかといえば、これまではあまり、ファッション性やデザイン性に意識を持つことがなかった作業服メーカーなどが、これまで以上に製品開発に注力している点が挙げられます。コンプレッションインナースーツに限らず、作業服に対する印象が大きな変化を見せています。
かつての作業服といえば、どちらかといえば、見た目はイマイチで機能性重視という感は否めませんでしたが、ここに来てそのイメージに変化が現れてきました。建設現場や工事現場での着用のみならず、普段着として着用するという人が若者を中心に増えているのです。
それに伴い、ワークマンなどの作業服専門店などの売り上げが伸びるといった現象も起こっています。
→コンプレッションインナー(加圧シャツ)は肩こりに効果があるのか？
作業者にとってなくてはならない存在！
コンプレッションインナースーツの利用者が増える背景として考えられるのは、世界的に叫ばれている温暖化も少なからず影響を与えているのではないでしょうか。
近年の夏場の暑さについては、生命維持にも危険といわれるほどです。その暑さの中で作業をする作業員にとっては極めて過酷な状況といえます。また、冬の寒さを凌ぐことも決して容易ではありません。
コンプレッションインナースーツが重宝されるのも、このような変化に対応できるからかもしれません。夏に着用することで、汗を吸収して快適な環境を作ってくれます。冬には保温機能が期待されることから、寒さに神経をそがれることはありません。
そういう意味では、作業者にとって必需品ともいえます。